アラサー元腐女子の奮闘記

恋愛奮闘記からただの奮闘記に。生きることそのものが戦い

アフターピルは絶対やめた方が良い

人はどれくらいの持久力を持って遅漏と言うのだろう。

 

生涯5本目のちんは、私より遥かに持久力があるシャクレくんだった。

 

私はもう、ムシャクシャしていた。

ベロベロに甘やかされながら抱かれないとやっていけないくらいムシャクシャしていた。

 

ということで、新たなカードを切る。

 

正面から見るとイケメンなのに、横から見ると超シャクレ君である。

 

シャクレ君は、2回目の約束が何度か流れ、今回が2回目の再会だった。

 

1回目にあった時の写真が上手く撮れすぎてて、写真を見返すとカッコいいのだが実際会うとシャクレである。

 

でも良いのだ。

私はムシャクシャしていた。

 

今までのちん…は、大体私が満足する前に果ててしまっていたのだが、シャクレ君は持久力&太さ・長さ共に初めての男である関西弁くんに匹敵するモノの持ち主だった。

 

そして回数がこなせる。

素晴らしい。

 

素晴らしいのだが、イくのが遅い。

本当に遅い。

 

1Rで私が2回ほどバテてもまだ続く。

もう喘ぎ声のレパートリーがない状態まで続く。

 

2回バテると、もう私も機械的に何とかしなければという思考に陥る。

 

すごく疑問なのだが、男性は中々イけない時に冷静になるのだろうか?

だとしたらすごく申し訳ない。

 

頑張って締めてみたりするのだが、疲れた体と正常位の体制では中々力が入らない。

 

そうこうしている内に「ゴムとって良い?」と聞かれた。

 

酔っていたしクサクサした気分だったし、もうどうにでもなれ!疲れたんじゃい!それでイけるならイってくれ!!!と思っていた私は、了承してしまった。

 

つい一昨年まで処女だったクセに、というか、耳年増な処女だったせいか「ピル飲めばいっか」という、安直な思考に陥った。

 

ルナルナを見ると思いっきり危険日。

その後の私の2週間は散々たるものだった。

 

まず、ピルを処方してもらうのに5000円かかったのが痛かった。

 

給料日前だった。

 

医師の説明を受けるが、避妊の成功率は97%

 

ほぼ100%じゃんとも思うのだが、100人中3人は失敗すると思うと結構いる。

 

私は飲酒も喫煙もするので、万が一失敗した時、子供に悪影響与えまくりじゃないか?という不安。

 

おろそうと思うと、4ヶ月以内でも10万近く手術代がかかる。

それも痛い。

 

でも、私は29歳だ。

 

もし子供が出来ていたら、相手が認知しなかったり逃げられたとしても、折角だし生みたいかも…と思い始めた。

 

それに、堕胎手術を受けたら死産の扱いになるとか?

 

死産って、何だか悲しくないか?

 

この際シャクレ君はどうでも良い。

実家に帰って、まだ元気な父母に見てもらいながら私が働けば良い。

 

持ち家だから家賃はかからない。

 

それはそれでもしかして幸せ?

とか

 

結構本気で赤ちゃんを産むことを考え始める。

今思うと中々血迷っている。

 

そして、1つ目のピルを飲んですぐにホルモンの力を思い知る。

 

眠い。

怖いほどに眠い。

 

腐るほど寝てぇ〜!とか思う時があると思うが、ああいう疲れを取る為の心地よい眠気じゃない。

 

自発的な眠気ではない何か…強引に睡眠に引っ張られる感覚。

気付けば寝ているのが怖いのだ。

 

え!?寝てた!?

え!?4時間経ってる!!!

という怖さ。

 

そして、眠気がなくなると今度は頻尿になる。

 

数分に1度尿意がきていたものが、次第に、さっきトイレに行ったのにトイレから出た瞬間からもう行きたくなる。

 

しかも痛い。

 

膣が痛いのか尿道が痛いのか分からないが、ジンジンと痛む。

 

それを何回も繰り返す苦痛。

 

それが終わると、今度は延々続く下痢に襲われる。

 

脱水になりそうで、トイレからでたら水をがぶ飲みした。

 

コレが薬の副作用かと、眠気と腹痛に苦しみながらグラングランと回る視界の隅で思う。

 

私はふつうに風邪など症状で飲む薬の副作用はないし、花粉以外のアレルギーもない。

 

滅多に熱も出さないし、三半規管も強い。

 

無理やりホルモンを動かす薬の作用がこんなに強烈だとは、思いもしなかった。

 

完全にナメていた。

 

そして、副作用が収まってからも生理が来るまではずーーーーーっと心配することになる。

 

薬を飲んでから3日、5日、1週間

 

ずーーーーーっと股から血が出るのを待ち続ける。

 

頼むから来てくれ

万が一出来てたら健康な子供に育ってくれ

 

何も考えることがない時間はそんな事ばかりが浮かぶもんだから、精神衛生よくなさ過ぎる2週間を過ごした。

 

ようやく生理が来た時の安心感と、ちょっと産もうか悩んでいたから、ほんの少しの残念な気持ち。

 

そして、シャクレ君は私がこんな辛い思いをしていることを全く理解していない感じ。

 

虚しい以外の何物でもない。

 

損したのは私だけか…

と思ったのだが、本当にそうなのだ。

 

自分の体を粗末に扱うと、こうなるのだ。

ナマですることを了承したのは私なのだが、心も体もシンドイ思いをした。

 

自分を守るのは自分自身しかいないと改めて思った。

私が私を無碍に扱った結果なのだ。

 

男が悪い、女が悪い論争があるが、やはり合意の上で起こったことの責任は半々なのだと思う。

 

こういう人に安易に身を委ねた自分が招いた結果である。

 

もしコレを読んでいる中に「ピル飲めば良いじゃん」と思っている男性がいたら考えて欲しい。

 

アフターピルで1番しんどかったのは、小をする時に尿道がジクジク痛むことだった。

 

尿道を尖った針にカバーを付けたものでグイグイやられるような痛み。

 

それが何度も何度も繰り返す。

 

そして金銭的なことだ。

私は社会人だからまだ良いが、薬代と初診料で5000円は本当に無駄な出費だった。

5000円あれば、光熱費も払えるし良い化粧品も買える。

1回飲みに行っておつりも来る。

 

都会でギリギリ生きている身としては痛い出費だった。

 

最後はやっぱり、万が一出来てしまった時のことだ。

 

自分の体内にいる命を、自分の意思で、人を殺すことになったかも知れないと思うと、恐ろしかった。

 

それなら生んでしまおうかとも思った。

 

デキ婚の友人がいるが、まだ結婚していない友人から相談を受けた時「堕ろすなら早い方が良い」と言った。

 

頭で考えれば間違いではないし、赤ちゃんが育ってしまえばかかるお金も違う。

 

戸籍にも残る。

 

でも、理屈ではなかったのだと思う。

堕ろすことは選択肢の一つたし、先のことと天秤にかけなければならないだろうとは思う。

 

でも、自分の意思で生まれてくるかも知れない人1人の命を絶つことは、理屈でなく恐ろしかった。

 

子供が出来ていなくて心底ホッとした。

私にその決断が出来たか、自信がなかった。

 

バカな女の仕出かした失敗談だが、世の中にこの手の話しはゴロゴロ転がっているのではないだろうか?

 

男性にとっては、相手の女性に薬を飲んで貰えば終わりなことかも知れないが

 

ナマでするのは、女性にとっては自分の手で人を殺めることになるかも知れない、恐ろしい行為なのだ。

 

私みたいに経験不足で「もうとりあえずその場が収まれば良いや!」と思いがちな女性にも知って欲しい。

 

私は怖かった。

「生んでも良いな」と過ぎったから尚更。

 

ナマでしたがる男はクズとはよく言われるが、男性側もよく分かっていないのではないだろうか。

 

私も今までナマでしたことがなかったから知らなかった。

 

きっとそれと同じ感覚なのだろうと思う。

 

アフターピルの副作用の辛さ、時間が経たないと答えが出ない中で、ずっと不安に晒される辛さ。

 

しかも、赤ちゃんの心配の上に性病の心配までついてくる。

 

今まで性病なんて考えたこともなかったし、自分の身に降りかかるとも思っていなかった。

 

「まさかこの人が性病なわけがない」と思いがちだが、私はシャクレ君との行為の2日後に扁桃腺炎にかかり

 

性病なんじゃないか!?と震え上がった。

 

ちょくちょくナマでオーラルセックスをしちゃいけないとは聞いていたが、本当に本当にそうだなと、こうなって初めて思うのだ。

 

幸い抗生物質で治ったから良かったものの、あの不安感と戦うのは2度とゴメンだ。

 

29歳の10月、5人目の男を経て真面目なセックスライフを誓うのであった。