最近ずっと旅猿を見ているのだが、東野幸治さんについてとても思うことがある。
今まで普通にテレビを見ていて東野さんについてアンテナを張ったことがなかったのだが、場を作る力がスゴイ。
1〜19まで見ていて感じたのが、笑いの技術がすごい。
岡村さんも若干やろうとしている感じは見受けられるのだが、東野さんのドワっと自分で笑って場を作る笑いには届いていない。
ワッハッハ!と大声で笑い切った後に、スッと進行に戻るのを見ていると、これは意識しなのかどうかは分からないけれど
1つの技なんじゃないかと思い至ったわけだ。
つられ笑いを誘発するというか。
芸人さんてスゴイなと思うのは
誰がどう動くのかを互いのキャラ付けや立ち位置、どんな人物なのかを高度なアンテナを張って察し合って
出る所は出る、引っ込むところは引っ込む
自分が盛り上げる役なのか?真ん中に出て喋るところなのかを
雰囲気を汲み取ってクルクル回って行くところだ。
察し合っていつつ、東野さんがどことなく誘導してるのではないかと
バラエティにあまり馴染みのない私の目には映っている。
芸人さんはもちろん来るが
モデルの佐藤栞里ちゃんや女優の満島ひかりさんがゲストで来たこともある。
テレビの中でしっかり進行がある場でやっていく人
自由に振る舞う人
ガチで勢いの笑いの人や風変わりな人
いろんなタイプのゲストが来ても、それでもどう水を合わせて行くか・どうゲストを見せて行くかの洞察力や立ち回りがすごい。
誰が来てもバラエティとして成立させるアンテナの高さと笑いで場を作る力がすごすぎる。
ゆるいロケなので一般の人がわやわや集まって着てしまう時もある。
どう収めるのかな?と思って見ていると
一人一人丁寧に話をする出川さん
困りながらも対応する岡村さんの中で
ワーーー!!っと声張ってみんなとガシガシ握手して盛り上げて
「ありがとうございましたー!!」と大きな声で終了宣言する東野さん。
そして車に乗り込む面々。
ゴチャゴチャしていた場が東野さんの誘導に従って動くような感覚。
握手をする、写真を撮る、全体があったまった所で
「皆さんありがとうね!ありがとうね!ではありがとうございました!バンザーイ!」と恒例の万歳三唱をして笑顔て手を振って去っていく。
スマート…!
私が特に好きな回は、旅猿9でアンジャッシュの渡部さんがゲストだった回だ。
あの時は渡部さんと岡村さんが東野さんの高度な間の取り方を賞賛するのだが、東野さんも2人の後輩の動きのここが良かったと車中で話す。
あ〜、芸人さんってそんなこと考えてロケしてるんだと解説してもらったようで、私お笑い好きだったなと思い出す回だった。
後は、ほんこんさんが「お前ら演者やろ!」と言う場面。
だし、度々旅猿の2人も自分たちのことを「演者」という。
笑いを演じる人たちなんだよなと思うと、お笑い芸人ってただ騒いでいる兄ちゃんたちじゃないんだよなと再認識する。
岡村さんが「笑われたいんじゃない、笑わせたいんだ」というニュアンスのことを言っているのも分かる気がする。
ちなみに私に旅猿を勧めてくれた友人に東野さんの笑いの技術の話をしたら
「多分舞台でやってきた人の技なんじゃないかな」と教えてくれた。
テレビならADさんの声や観客の声を大きくしたり、効果音で入れたりすることもできるけど
舞台となるとそうはいかない。
笑いを誘発して場を自分たちであたため、作り出す技術が舞台には必要なんじゃないかなと、友人の考察に納得した。
何だかまたお笑いに触れたくなるな〜と思う今日この頃である。