日々恋愛という掴みどころがないのに誰しもが悩まされている。
それに毎日文句を言い続ける私でも、ただ1人、物心ついてから本気で好きになった人がいた。
転職の繋ぎで働いていた会社にいた、40過ぎのシュレック似の既婚男性だった。
10も年下の肌がきれいな奥さんと
まだ幼稚園の子どもが2人
その年の冬に、また1人お子さんが生まれるらしかった
不倫話か?とワクワクされては申し訳ないのではじめに断っておくが、バレンタインに「ご家族で召し上がってくさい」と結構いい値段がするチョコを渡すことしか出来なかった。
奥さんからこの人を奪いたいと思い至らないくらい好きだった。
家庭の話をするシュレックさんが好きだったし、奥さんが選んだであろう柄のネクタイをしているのも、娘さんがケータイの待ち受けなところも好きだった。
『こんな人が旦那さんだったら良いだろうな』と毎日思ったし、近づけるタイミングがあれば遠慮なく近付いた。
実は飲み会の終わりに置いてあったネクタイをパクろうとしたことがある 笑
どんなに飲んでも決して酒に飲まれないシュレックさんに見つかった時は、酔ってふざけた振りをしたが、頭が良い人だったし、きっと私の気持ちにも気付いていただろうと思う。
絶対に私の気持ちに気付いているのに、そんな素振りは一切見せない所も理性的で好きだった。
誰も傷つけないし、主観を滅多に見せない、毒舌で茶目っ気があるシュレックさんは、私が今まで見てきた男の人たちとは全然違っていた。
果てしなく女脳な私は、あんまり男の人と話すのは得意じゃない。
でも、シュレックさんは女の話し方をよく理解している上で噛み砕いて意見を言ってくれる、バカにしない、「若い娘がなんか言ってるからとりあえず可愛いがっとこう」みたいな所もない。
こんな風になるには年月や経験が必要なのかも知れないが、シュレックさんタイプの男性の特徴な気もする。
男は顔だと豪語していた私が、30年近く生きてきた中で初めて顔なんて一切関係なく好きになった人だった。
転職が成功して職場を離れる私に、シュレックさんはチョコレートのお返しをくれた。
同じくらいの値段の、ボールペンにしてはスッゴイ高いものだった。
ちょっとした恋心を形にした私への、仕事頑張ってのメッセージだと思った。
そういう所も好きなんだよな~!とシビレつつ、大事なお手紙を書くとき、上司に上げる手書き書類を作成する時に大切に大切に使っている。
不倫には全く興味がないので、既婚者という点で対象外ではあったのだが、こんな風に「いいな」を抱きながら何もしないでいられる自分がいられることも一つの発見だった。
前述したが、家庭を壊そうとも何としても奪おうとも元から思っていなかった。
しかし、確かに「この人が好きだな」と思い続けていた。
憧れだか恋だかは分からなかったが、確かに好きだ。
セフレ君と別れた後、結構ヘコんだしムシャクシャした私は占いにいった。
結構お高めな占いだ。
多分男性読者と、占いに抵抗がある女性読者には引かれるくらい高い。
そこでセフレ君とはご縁がなかったことを再確認したのだが、それは分かりきったことなので別に良いとして
「あたなに男性の好きなタイプってないよ」と言われ、拍子抜けした。
私は家庭を作るパートナーとして男性を見ているので、セフレ君はもちろん、今まで顔で選んできた人たちと上手くいくはずもないと。
優しい人が好きとか、カッコいい人が好きとか、そんなんはすっ飛ばして「この人は私の子どもを可愛がれるだろうか」「私はこの人の親を愛せるだろうか」等で男性を見ているので、恋愛至上主義に踊らされて無駄な恋に傷つくより、もっと広い視野でいろんな人と出会って「家庭を作るパートナーとしてふさわしいと思える人を見付けたらソレだ」と
ほ、ほんまやなぁ…!!!
と目から鱗だった。
恋愛が難しいと思っていた。
向き不向きがあるんだよコレという気持ちは変わらないが、そうだよね、私好きな男性のタイプって「鼻が高くて色白で肌がきれいな人」と思っていたが、シュレックさんはそのどれにも当てはまらない。
こんなに穏やかに人のことを好きになれるんだな、と思った相手は、全っっっ然私のタイプじゃなかった。
恋をしてみようと出会い年間をはじめてみたが、なるほどロクな結果が得られなかったのはその辺を見失いがちだったからかと、スゴク腑に落ちた。
占い師さんは「国民病みたいに恋愛恋愛って言ってるけど、そもそも恋愛なんてワザワザ労力使ってやるようなことでもないんだから、やりたい奴だけやれば良いんだよ」と言っていて、そうだよなぁ…と頷くばかりであった。
ただ、現在恋愛から身を話しているが故に思う事は沢山あるので、思いつき次第、思考のままに綴っていきたい。
恋愛は面倒なものではあるが、興味深いものであるのは間違いない。