アラサー元腐女子の奮闘記

恋愛奮闘記からただの奮闘記に。生きることそのものが戦い

Nくんの思い出③

お風呂を借りて念入りにしたくをしたら、1時間くらい待たせた気がする。

 

Nくんは何かYouTubeで下ネタ系の番組をつけていて、あぁコレがこの人の導入かぁと思ったものだった。

 

明日仕事だから何もしないよ〜

などと互いに戯言を言いながら「おやすみ」をして電気を消した。

 

真っ暗にしたすぐ後に指で太ももを撫でられる。確認に対して特に抵抗もせず、Nくんの肩に額を擦り付ける。

 

何となくキスをして、分かり切っていたがやっぱりセックスした。

 

Nくんは視力がめちゃくちゃ悪いのだが、絶対電気つけないで!と言い張ったらそのまま頑張ってくれた。

 

後から私が攻めの姿勢に入った時に、マジで何も見えなくて申し訳なかった。

当時の視力1.5の私でも何も見えないのに、初回0.6とかのNくんは何を頼りにシたんだろう。

 

そんなこんなで、半年ほどNくんと私は週末や飲み会の後にお互いの家を行き来した。

 

でも、私の中でNくんは好きな人ではない。

でも、いつもそばに居て職場の情報交換をする、人としては近い存在で

 

自分でセフレ的な立場を取っていながらも、それなりに情は湧いていた。

 

次第になりふり構わずアタックし続けていたNくんも冷静になったのか、私の「今日会いたい」「今行きたい」に応えてくれなくなっていった。

 

立場は完全に逆転していて、でも私も好きなのかそうでないのか分からず、開き直ることも恋する乙女になることもできずにいた。

 

忘れもしないバレンタインの日、私は「日頃世話になってるし!」と自分に言い聞かせてNくんにちょっと良いチョコを用意した。

 

大人になって、初めてちゃんと1人の男性に向けて選んだチョコだった。

 

喜んでくれるかな

最近距離できてるけど、また仲良くなれると良いな

 

そんな風に思っていた。

 

結果、Nくんから「振られた元カノから連絡が来て、やっぱりその子のことが忘れられない」と言われる最悪な日になるのだが…

 

それがトラウマすぎて去年も今年もくずぴにチョコは渡せなかった。

 

ホワイトデーもクソダサ500円ハンカチで返され、私はむちゃくちゃ打ちひしがれた。

 

ちょっと良いチョコと最近手荒れがひどいハンドクリームもなくなりそうって聞いたから準備したロクシタンのハンドクリームに対して…

 

お母さんに選んでもらったみたいなクソダサハンカチ(500円)…

 

友達みんなに話して笑いのネタにしたが、正直とても傷ついていた。

 

怒りで蓋をしてしまったが、Nくんの熱に胡座をかいていた自分を責めたし、こんな事ならナゼ私に近付いたんだと、Nくんを責めた。

 

ただただ傷ついた。

 

もう個人的には会わないと話をした時、彼が言った一言を私は一生忘れないと思う。

 

「どう?男嫌いのリハビリになった?」

リハビリどころかトラウマになったわ…!!!

 

そう思っても「なったよありがとう」と言ってしまう自分が悔しい。

 

その後私は仕事関係で体調を崩すのだが、そんな時はスグ連絡を寄越す。

良いカッコしぃはやめてくれと、突っぱねた。

 

その2年後、何を思ったかまたNくんから連絡が入る。

 

しばらく近況報告をした後、例の元カノと復縁して結婚したと言われた。

 

一生連絡してくんなと思っておめでとうと送ってスグにブロックして連絡先を消した。

 

彼は一体何がしたかったのか

マジでリハビリどころかトラウマだったんですが。

 

本当に傷ついたし自分で自分を傷つけたし、そのトラウマを忘却の彼方へ追いやった頃にくずぴに出会うことになる。

 

くずぴが終わった今だからこそ書ける、供養すべにNくんの思い出である。

 

マジで、何で男の人はよく知りもしない女にあんなに一生懸命になれるんだろう。

アレがあるから、私は一生懸命好きだと言ってくれる人を信用することができない。

 

マジもんのトラウマである。