アラサー元腐女子の奮闘記

恋愛奮闘記からただの奮闘記に。生きることそのものが戦い

とんでもなく良いホテルに泊まってきた

とんでもなくの定義はいろいろあると思うが、私史上とんでもなく良いホテルと思ってもらえればと思う。

 

こう言うところで1泊いくらの〜と言えないところが、まだまだ私もビビりだなと思うw

 

そんなの大したことないじゃんって言われたくないんだよね。

 

まぁしかしだ、今回は「休むこと」「良いサービスを受けること」が、思ってるよりずっとずっと良かったというお話し。

 

始まりは恋人のクレカのポイントを全部使って、自分達の稼ぎでは到底泊まれないようなところに行こうというのがコンセプトだった。

 

宿を取る時はノリノリだったのだが、日が近づくにつれてビビり始める私。

 

何着て行こう

スパに入るには水着がいりそうだ

セレブしかいないのでは…?

こんな弛んだ体で大丈夫か?とか

 

緊張を引きずりながらグーグルマップを頼りにホテルの付近まで近づくが

まずホテルの入り口が見つからない。

 

え?ここ?ここ??と、閉ざされた低い塀の周りをウロウロ歩き回る。

 

1周してやっと見つけた正面玄関には、ズラッと並ぶ高級車たち。

嘘だろ…?ってなる

 

車に疎い私でも知ってるようなエンブレムがキラリ

 

案内してるボーイさんに訝しがられてるんじゃないかとドキドキしながら玄関へ入る。

 

自動ドアなのにドアボーイが開けてくれる。

自動ドアの意味とは…

 

ロビーの正面はガラス張りになっていて、広い中庭が一望できる。

陽の光がたくさん入ってくる、明るい空間だ。

 

何気なく周りの客を見渡す。

 

全身グッチとか、全身シャネルとかの分かりやすい一行がいるのも気になったが

意外と普通な格好の人も多い

 

けど、最近いい服に触れてきたから分かる

 

仕立てが良い…

生地が良い

若い娘さんもマダムたちも、良いものを着ている

 

そう、おばあちゃんって言うより、マダム…って感じ。。

そんでみんなセンスが良い。

 

年取ったからくすんだ服着とこうみたいな思想を感じない。

パリッと涼しげなお洋服に、きらりと光るアクセサリー

 

着飾ることに慣れてる人たち。

 

おじさん達もスッキリした出立ちだ。

 

競争意識が強い私は、その場では全然ホテルを楽しめていなかった;

 

めちゃくちゃ気後れしている

案内してるお姉さんにも「ポイントで泊まる奴ら」とか思われてんのかな…

 

とか思って、なかなか気分が浮上しない。

 

が、そんな小さな劣等感はドンドン剥がれていくのが良いホテルだった。

 

部屋も多分グレード的には上の方ではないと思うのだが

 

「これ何でここにあるん…?」て感じの調度品

ブランド物のアメニティ

 

何か、今まで部屋を飾るとかセンスをよくとか、よく分かんないなと思っていたのだが

 

視覚に入る一つ一つが癒しになる

 

ぽってり重たい南部鉄器の急須

グラスの輝きやソファカバー

家具ひとつひとつの重厚感

 

触ってみると、これもまた肌馴染みが良い

 

滞在中思ったのが、どこに座っても椅子が良すぎる。

ソファと椅子ならソファ派だったが

良い椅子は全然、めっちゃ良い

ふかふかだし背もたれも良い角度だし

ゆったり座れて気持ちいい

 

部屋の匂いもすっごく大事だと思った。

清潔で良い香りがして

自分のマスクがタバコ臭いのにすぐ気づくレベルwww

 

カーテンはリネン素材なのか

竹林が透けて見えて

平安貴族とかこんな感じで外見てたのかなぁ

なんて思いを馳せる

 

それまでの気後は

この「どこへ行っても快適」「何を見ても穏やかな気持ちになる」状況で

ものすごい早さで解れていった

 

スパは人数制限があるため予約制

めっちゃスペース余ってるのに一定数以上人が入ってこない

岩盤浴的な、あったかい石の椅子があったり

大人二人が余裕で寝そべることができるソファがあったり

 

プールの近くでウトウトしながら、ただ水の音を聞いたり人がちゃぽちゃぽしてる音を聞いたり

 

しゃらくせぇ!とか思っていた貧乏根性は秒で吹っ飛んだ

 

ホカンス…良いじゃん…

 

のんびりするのに集中していて、携帯の存在を忘れる。

あれやらなきゃ

これやらなきゃ

アレどうなってたっけ

今何時??とか

全然考えられない

 

人間不思議な物で、慣れてくるとその場に馴染んだ振る舞いで自分を積極的に出せるようになる。

 

好奇心は旺盛な方なので、レストランとかバーの方にちょこちょこ質問させてもらった。

 

慣れてないことに気後れしなくなってきた。

 

類は友を呼ぶのではない

類になれば友になるのだ

とかまで思った。

 

こっち側の類になりたい…!!!ってすごい思ったw

 

お金持ちが優しいのって、きっと良い物・良いサービスに囲まれてるからだ…って肌で実感したね…。

 

良いサービスを提供してくれる人たちって、こっちの気後れなんかすぐ吹き飛ばしてくれるくらい丁寧なのね…。

 

後ろ向きだから「バカにされてるんだろうな」とかすぐ思っちゃうんだけど、そんな思考もすーぐ薄れていく。

 

全然みんな思い思いに楽しんでて

私たちみたいな特別な宿泊の人もいれば

いつも当然のようにここを使う人もいるんだろうなとか

 

自分にしては珍しく心からそう思って

そこに競争心や劣等感を抱かずにいられるようになった

 

だって活力が湧いてくるもの

しっかり体が休まって

しっかり心が休まって

 

五感にかかるストレスが少ない少ない

ストレス解消する術が多い多い

 

ストレス解消なんて食べるか歌うか買い物するかくらいしか思いつかなかったけど

 

癒される空間でただ寝そべったり

穏やかに美しい風景を眺めて、落ち着いた場所で一杯お酒を飲むだけでも全然違う

 

大衆居酒屋も好きだけど

窓に映る中庭の景色と蝋燭の火だけでボンヤリ気持ち良くなってくる。

 

食べる・飲むが目的じゃない

その空間を楽しむことが目的の場所がある

 

庭をお散歩しながら深呼吸するだけで

スーッと体が軽くなる

 

そして仕事から離れて癒されてくると

自然と仕事がしたくなる

 

良い案も出てくるし、前向きな思考にもなる。

 

あぁ…休むのってこんなに大事なんだ

と、実感した

 

ただ家でダラっと寝てるだけじゃ取れなかった重さが軽くなる。

 

旅行って、良いモンなんだな…

またここに来れるように頑張って働こうって思えた…

 

ちょっと人生観が変わるほどの、良いホテル滞在だった。