私は母のヒステリーが嫌いだった。
ちょっとした事で叫んだり喚いたり嘆いたり。
かまって欲しい時に発するため息や独り言。
それに反応しないと、不機嫌になって家中の空気が悪くなる。
母の導火線を切らないように、細心の注意を払って生きてきた。
母に逆らって面倒なことになるくらいなら、懐に入って上手くやっていく方がマシだと思っていた。
アップダウンする母を見ていて、自分はこうなるまいとしていた。
だから、恋愛で自分をコントロールできなくなったり気持ちが乱されるのも嫌いだった。
恋愛は勝ち負けで、全て女友達に話すネタ。
振っても振られてもタダのネタだった。
傷つく事があっても、泣いたり喚いたりしたくない。感情を揺さぶられたくない。自分でコントロールしていたい。
ずーーーっとそう思っていたが、くずぴの出現で恋愛はネタではなくなってしまった。
人に言えない、言いたくない、口を出されたり止められたり、何とはない行きずりの遊びだと軽く慰められたりしたくない。
くずぴの事では、よく泣いたし、嬉しくて幸せになったし、好きになって欲しくて一生懸命だった。
感情がぶんぶん振り回されて、自分の気持ちしか見えなくなって色んな人に情けない姿を見せた。
何よりくずぴに1番甘えに甘えた。
怒る、嘆く、離れようとしてはやっぱり出来ないと泣く。
私頭おかしいんじゃないかと怖くなったが、きっと母を見て封印しようとしていた自分の感情が爆発したんだなと思った。
私はもう終わらせようと思った人はチャッとブロックする。
目に入れないのが1番精神衛生上良いからだ。
くずぴも2回やったけど、それでも全然忘れられないし連絡手段は絶たれていないのでどうにもダメだった。
時間が解決してくれると思ったけれど、やっぱり同じ職場にいるとダメなのだ。
あぁ話しかけたい、声が聞きたい、そばを通るとくずぴの匂いがする。
すれ違うと抉られる思いがするし、何かアクションしてくれるだけで幸せで泣けてくる。
物凄い情緒不安定で、不安で辛くて怖かった。
コレが好きなんだと思ってしまうが、なんというか、私の不安スイッチがMAXに入っているだけなのでちょっとした事で一喜一憂してしまうのだけれど
あ〜こんなに私の感情って動くんだと
キレやすかったのって、感情抑圧してたからなんじゃないか!?と気がつく事ができた。
自分のことを冷静な人だとは思っていなかったが、思った以上にパワフルで情熱的だったのだなぁという発見があった。
そうだよねぇ、バスケ部だもんねぇ
きかんぼじゃなきゃやらないよな
そんな自分が好きだったよなと、思い出したりした。